質屋とは?特徴と解説
質屋について詳しくご紹介いたします。質屋とは何か、その仕組みや質屋の歴史、買取や消費者金融(キャッシング)との違い、質屋の専門用語などをご説明します。つくばや土浦など茨城県の質屋ならつくばや質店をご利用ください。
質屋とは
質屋ではお客様がお持ちのお品物を担保として、その評価額の範囲内でお金を借りることができます。時間を要する手続きや審査などはなく、どなたでも審査不要、最短5分程度で融資を受けることができます。
必要な物はお品物と身分証明書だけです。契約日から3ケ月が基本的な期限となり、その間に元金と質料をお支払いいただければ、お品物はお客様に返却されます。質料とは、質契約の際に元金に対してかかる質屋の利息保管料です。
経過分の質料を支払うことで、期限を延長することも可能です。期限までに質料のお支払いがない場合は、期限の超過を以って自動的に質流れとなり、お品物の所有権がお客様から質屋に移ります。
質契約は金融と違い、返済の義務がないのが大きな特徴の一つです。お客様はお品物を失う代わりに、借入金や未払い質料の支払いを免れます。質流れに伴う手数料などの支払いや、その他ペナルティの類は一切ありません。
質屋では、借入金に対する支払いの催促や取立てなどはありません。万が一の場合でも、モノ以外のリスクがない、安心で安全なシステムと言えます。
質屋の歴史
日本の質屋の歴史は鎌倉時代から700年以上続いていると言われ、庶民の金融機関として多くの方々に利用されてきました。質屋の基本的な仕組みは今も昔も変わらず、お客様の品物を担保(質草)として預かり、その査定額の範囲内で金銭を貸し付けます。質草は時代によって移り変わり、その時代の世相を表す鏡と言っても過言ではありません。
江戸時代や明治時代には、着物が質草の主流で、そのほか米や布団、鍋、刀剣、大工道具、キセルなども取り扱っていました。 昭和に入り東京オリンピックを境に生活家電が普及し始め、テレビやラジオなどの電化製品が主流となります。さらに経済発展とともにオーディオ類や楽器、ゲームなどの趣味用品の取り扱いも増えていきました。バブル期以降は、ブランド品や宝飾品などの贅沢品や貴重品が主流となり現在に至っています。
今では、スマートフォンを質に入れることも珍しくありません。これからも質草はその時代時代の様相によって移り変わって行くのではないでしょうか。
質入れと買取の違い
質入れと買取の大きな違いは、仕組みやお品物の所有権、金額、手数料(質料)にあります。
買取の仕組みは、お客様がお持ちになった品物の査定をして、その品物に見合った金額を対価としてお支払いすることです。
この場合、品物はお店の所有物となり、お客様はその品物を手放すことになります。買取金額はその時の相場で算出した上限金額となります。手数料は、お店にもよりますが原則無料がほとんどです(当店は全て無料です)。
一方、質入れの仕組みは、お客様がお持ちになった品物を担保にお預かりして、お金をご融資することです。
期限内に質料を払えば、お品物を戻せたり、質入れ期間を延長することができます。また、お金を返さずにお品物を質に流すことも可能です。
質入れの金額の目安は、お預かり期間中の相場変動リスク等があるため、基本的に買取金額の8割前後が目安となります。
質入れの手数料にあたるのが質料です。お品物を戻したり、期限延長の場合にかかります。質流れの場合はかかりません。
商品をできるだけ高く売りたい場合は「買取」、手放さずに一時的にお金が必要な場合は「質入れ」が適しています。
質屋と消費者金融(キャッシング)の違い
質屋と消費者金融(キャッシング)では、法律面や利息、担保・審査の有無、返済責務、ペナルティなどでの違いがあります。
質屋は質屋営業法に基づき営業を行います。質屋の利息である質料は、この質屋営業法により定められています。契約の際に収入や信用情報などの審査は一切ありません。お客様の品物を担保として預かり、その品物の査定額の範囲内でお金を貸し付けます。お預かり期間内に元金と質料をお支払いいただければ、お品物はお客様に返還されます。
3ケ月の流質期限を過ぎると、いわゆる質流れとなり、お客様は元金と質料を返済する義務がなくなります。この場合、お客様への催促や取り立て等を行うことは一切なく、質流れによりお客様が被るお品物以外の負担はございません。その後の質入れ等のご利用への影響もありません。担保があるため、万が一の場合にも返済義務やペナルティがなく、催促や取り立てがないという特徴があります。
一方、消費者金融(キャッシング)は貸金業法に基づき営業を行います。利息はこの貸金業法により定められています。消費者金融(キャッシング)の場合、質屋と異なり担保は不要ですが、お客様の信用調査を行う融資審査があります。審査履歴や借金の記録は信用情報機関に残り、各金融機関で共有されます。審査結果によっては融資が受けられない場合がございます。借りたお金は借金となり、元金、利息ともに返済義務が発生します。返済が遅れてしまうと電話や書面、訪問での催促や取り立てがあります。最終的には、信用情報のブラックリスト化や債務整理、自己破産などのリスクもございます。
両方に共通して言えるのは、お客様の状況に応じたメリットやデメリットを考慮した、計画的な利用が重要なことです。
質屋の用語解説
質入れ(しちいれ)、質預かり、預け入れ、入質(にゅうしち)
- ・品物を質屋に担保として預けて、お金を借りることを意味します
- ・質入れ、質預かり、預け入れ、など色々な呼び名がありますが、すべて同じ意味です
- ・金額は査定額の範囲内で自由にお決めいただけます
質札(しちふだ)
- ・質契約の内容(氏名、金額、質料、品目、期限など)が書かれた預り証を意味します
- ・品物の受戻しや、期限を延長する際に必要になる大切な物です
質料(しちりょう)
- ・質屋の利息、保管料のこと
- ・元金により利率が変動し、元金が高額になるにつれ質料が安くなる場合がほとんどです
- ・お店によって設定している質料に違いがあります
- →当店の質料のご案内はこちら
元金(がんきん、もときん)
- ・品物を担保に融資を受けた金額、借入れした金額
質草(しちぐさ)、質物(しちぶつ、しちもつ)
- ・担保に入れる品物のこと
- ・質草と質物どちらも同じ意味です
受戻し、受出し、質受け、出質(でびち)
- ・担保に入れた品物を、元金と質料を精算して受け戻すこと
- ・当店では受戻しを最も良く使います
利上げ、延長、利払い
- ・質料を支払って、流質期限を延長すること
- ・ご延長は、何度でも可能です
流質期限(りゅうしちきげん)
- ・質契約における、返済期限のこと
- ・お支払いのないまま期限を過ぎた場合、品物の所有権が自動的に質屋に移ります(同時に、お客様は元金と質料の返済を免れます)
質蔵(しちぐら)
- ・お客様からお預かりした品物を保管する蔵
- ・質物保管庫
- ・各都道府県公安委員会が定めた厳しい基準を満たした保管庫
質流れ、流質(りゅうしち)
- ・お支払いのないまま流質期限を経過して、品物の所有権が質屋に移ること(同時に、お客様は元金・質料の返済を免れます)